デフレ・スパイラルではなく、デス・スパイラル?



「デフレ・スパイラル」という言葉は最近使われなくなっていますが、
その原理は以下のようなものでした。

少しでも多く売ろうとして安売り競争となる
→物価が安くなる
→利益が減少する
→給料を安くする
→購買意欲が減少する
→少しでも多く売ろうとして安売り競争となる

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この繰り返しにより、
デフレ(物価の減少)が進行し、
給料も下がり続けていく現象です。

最近では派遣などの非正規雇用が増えているという背景には、
この「デフレ・スパイラル」が原因だという声もありました。

それが、最近の株の暴落に加えて、
円高ドル安に拍車がかかっています。

これを受けて、シティバンク銀行のストラテジストは今年に入ってから、
「デフレ・スパイラル」ではなく、
より壊滅的な「デス・スパイラル」という言葉を使って以下のように警告しました。

「世界経済がデス・スパイラルに陥っているようで、原油価格の続落、経済衰退と株式市場の深刻な下げ相場を招く恐れがある」

「世界経済はデス・スパイラルに陥っているようだ。米ドル高、原油と大口商品の値下げ、世界貿易の低迷や新興国市場の減速などはグローバルな衰退及び適切な株式市場の下げ相場を招く恐れがある」

現在、世界では「oilmageddon」(オイルマゲドン)という言葉が頻繁に使われるようになりました。

1970年代の「オイルショック」は「石油が枯渇する」という嘘で価格を釣り上げてきましたが、
海底の埋蔵石油量が膨大なため、石油の枯渇を考える必要がなくなりました。
そして現在はその石油のたたき売り競争である、
「オイルマゲドン」(世界石油安売り最終戦争)となっています。

アメリカは将来の燃料の枯渇に備えて、
あえて輸出をせずに輸入に頼っていました。

それが石油の枯渇など起こらないし、
シェールガスも開発されたため、
長期的な燃料確保に目途を付けたアメリカは、
石油輸出国であるロシア、イラン、ベネズエラへの経済的締付けのため、
輸出に踏み切ったのでしょう。

このまま金融崩壊を経て、
ペルシャ湾で戦争でも起きれば石油の価格は上昇するでしょうが、
かえって経済は混乱し、
「カオス」が訪れることでしょう。
「世界統一政府」の樹立はその時に現実のものとなるか。

私はならないと思うな。
ジャック・アタリ氏の唱える「超民主主義」とやらの世界が訪れ、
「今のような競争社会ではなくなる」のだと思います。

CNBCアジア・パシフィック
http://www.xinhuaxia.jp/social/87437
シティバンク銀行:世界経済がデス・スパイラルに陥った
2016年02月11日 05時19分
北京時間6日未明、CNBCは「シティバンク銀行のストラテジストは世界経済がデス・スパイラルに陥っているようで、原油価格の続落、経済衰退と株式市場の深刻な下げ相場を招く恐れがあると注意した」と報じた。
Jonathan Stubbs氏をはじめとするシティバンク銀行のストラテジストは木曜日(4日)に報告書の中で「世界経済はデス・スパイラルに陥っているようだ。米ドル高、原油と大口商品の値下げ、世界貿易の低迷や新興国市場の減速などはグローバルな衰退及び適切な株式市場の下げ相場を招く恐れがある」と指摘した。
Stubbs氏によると、シティバンク銀行のマクロストラテジストは「2016年に米ドルが軟調になり、原油価格もどん底に落ちる。デス・スパイラルは全ての人の利益に合致しない。理性的な行為が優勢になる」としている。
シティバンク銀行は先月に世界経済の成長見通しを引き下げ、「2016年の世界経済は2.7%成長する」としている。
(翻訳 劉英)

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