2月5日の記事、「金のバブルが始まったのか」でも書いてますが、
マイナス金利の発表からドルは下降し、
金価格が上昇しています。
3月7日発売の週刊ポスト3.18号の見出しは、
「金(GOLD)が上がり始めた!」です。
記事の内容に沿って、
分かりやすくまとめました。
ニューヨーク金先物相場を見ると、
昨年12月末には1トロイオンスあたり1,060ドル台だった価格が、
今年2月末には1,240ドル台をつけ、
わずか2か月で、20%近い急上昇をしました。
しかも、まだまだ高くなると専門家は見ています。
スイス銀行の外国為替貴金属ディーラーを勤めた、
経済アナリスト・豊島逸夫氏は、
「年初の時点で、年内の上値は1400ドルと見ていました。しかしまだ上昇余地がある。」
とのことです。
金価格の上昇の理由をこの豊島氏は、
「FRBの利上げが後ズレするのでは、という観測が出ている」ことを挙げています。
一般的に利上げは「ドル買い」(ドル高)につながる、
と言われています。
世界の基軸通貨と言われるドルが逆に安くなると、
金は値上がりします。
このことから金価格の上昇を、
「ドルへの不信任投票」と称すこともあるようです。
この豊島氏は金人気のキーワードを、
「円は刷れるが、金は刷れない」と説明しています。
今まで日本は量的緩和という、
紙幣刷りまくりを続けてきて、
刷れば刷るほど円の価値は薄くなりました。
アメリカのドルも同じ状況です。
しかし金は刷ったりして増やすことができない、
限られた資産です。
投資家は、そうした金に安心感を持ち、
金への投資が増えたのでしょう。
そこへマイナス金利の導入ですから、
さらに円から金へ資金が移動しました。
今まで銀行は余ったお金で国債を買っていましたが、
利息がもらえるどころか、
場合によっては購入者が利息を支払うという、
なんとも理不尽な事態が現実になろうとしています。
ですから投資家の中には、
「国債を買えば損をするのであれば、じゃあ利息のない金を買っておこう」
という考えの人が急増しているようです。
当然、銀行もそうでしょう。
いままで金のデメリットは、
「利息が付かない」ことでした。
ですから銀行なども金ではなく、
国債を買ってきました。
それが今では「利息が付かない」というのは、
メリットとなっています。
すなわち金は「利息を支払わないで済む」という商品として価値が出てきたのです。
そうした中で純金の仏像、仏具が売れている、というのです。
その訳はお鈴や仏像は税制上、
「祭祀財産」に分類されるため、
相続税の課税対象外になるというのです。
税金対策にもなり、資産価値が上昇するというのであれば、
それなりの資金を持っている方にはメリットがあるのでしょう。
しかし税金のプロによれば、
500万円を超えるような1kg以上の金製品は、
税務署から「金塊」と判断される可能性もあるようです。
週刊ポストではこのようなことが書かれています。
詳しくはコンビニなどで購入して読んで見てください。
今後の予想ですが、
金価格の上昇について、ボー・ポルニーさんという方は、
2016年10月までに金価格は2倍になる、と予想しています。
またハリー・デント氏は、
2016年3月9日は“リーマンショックの再来”に警戒せよ、
と言っています。
エゴン・フォン・グレヤーズさんという方は、
「銀行の預金者は、国債を買うよう強制されるだろう」「超インフレで資産を減価させずに、どうやって温存すればいいか?そのベストな方法は、金(ゴールド)の現物と若干の銀(シルバー)を保有することである。」
「金と銀を買っておくことは、火事が起こる前に火災保険をかけておくようなものなのである。今、火事はいつ起こるかわからない状態になっている。」
と言っているようです。
以上の予測についてはカレイドスコープさんから引用しています。
しかしですね、アメリカの歴史を見ると、
預金封鎖の次に金は格安で没収されましたから、
同じことが起これば、金も安泰ではなくなります。
しかしその時は、
宝飾品、美術工芸品、骨董品としての金の保有は許されました。
上記の仏像やアンティークコインで保管していれば、
なお安心ですね。